1月6日の読売新聞の朝刊にユーゲントの記事が掲載されました。

全国版なので地域により若干掲載ページに変動があるようですが、とりあえず紙面真ん中の方にある「教育現論」という勝方信一さんの連載の中に掲載されています。
(以下引用)
「オケ」で広がる若者の絆
観客の拍手は、鳴りやまなかった。当時、福島県立福島高校1年生の安斎拓志さんはバイオリンを手にしたまま、感動に身を震わせていた。「言葉の通じない人たちと、深いところで分かり合えた」、そう思った。
オーストリア東部の町、ノインキルヒェン。思い出のスタンディングオベーションは、全日本高校選抜オーケストラがその町の公会堂で行った演奏会でのことだった。
選抜オーケストラの母体は、毎年、東京・新宿区の日本青年館で開かれる高校オーケストラフェスタ(全日本高校オーケストラ連盟、日本青年館主催、読売新聞社など後援)だ。部活動で演奏を続けている全国の高校オーケストラが出場する。オーストリア公演のメンバーは出場者などから募る。
安斎さんは高校生活を通じて、フェスタと公演に参加し続けた。3年のとき、記念文集で参加者に呼びかけた。「これからの人生はつらいことがたくさん待っているけれど、つらい時こそ音楽をしてほしい。そしてまたいつか、みんなとオケがやりたい」
先月26~28日、オーケストラフェスタが開かれた。49校3016人が参加。裏方はOBが勤めた。安斎さんもそこにいた。
安斎さんは高校卒業後、都内の大学に進んだ。音楽は趣味にとどめるつもりだった。だが、本当にそれでいいのか。考え続け、今、指揮者を目指している。ノインキルヒェンでの感動が起点となっている。
昨年10月には、首都圏在住の大学生や社会人によって市民オーケストラ「ユーゲント・フィルハーモニカー」が発足した。約70人のメンバーの多くは、フェスタやオーストリア公演の体験者だ。安斎さんもその中心にいる。出身地も大学も異なる若者たちが、高校のときの共通体験を絆(きずな)に結集している。3月の初公演を目指して練習に余念がない。地方を回り、子供たちに生の演奏を聴いてもらうことも計画されている。「またいつか、みんなとオケがやりたい」。高校生のときの安斎さんの願いが実現しようとしている。
フェスタは1995年、10校700人の参加で始まった。規模の拡大、オーストリア公演の実現、そしてOBによる市民オーケストラの発足。フェスタとそれに続く活動を支える人々の動きは、様々な楽器がハーモニーを作り上げるオーケストラさながらだ。
共通の思い出を基に新しい仲間作り。人が砂のようにバラバラな今、それはとても大切なことではないか。
大変素晴らしい記事を書いてくださった勝方さんにこの場をおかりして感謝の意を表したいと思います、ありがとうございました。これを励みに団員一同これからも頑張っていきたいと思います!
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