農村プロジェクトが無事終了しました。
今回プロジェクトの中心となって動いてくれた竹内君に今回のプロジェクトを振り返った文章を寄稿してもらったので、ここに紹介したいと思います。
「農村プロジェクトを終えて」 竹内和也
今回、初めて「農村プロジェクト」と名を打ち企画を進めてきましたが、正直、「成功するのか、良いものができるのか」と不安であるとともに、プロジェクト自体が初めて実行されること、前例がないなど、大きな緊張感がありました。なかでも演奏会に地域の方々が来て下さるのかが一番不安でした。武石は田舎の小さな村です。多くの演奏会がおこなわれるわけでもなく、ましてやクラシックのコンサートとなると、集客にはなかなか足を運びにくいのではないかとの懸念もありました。
しかし、そのような不安や緊張感は一瞬にして拭われるものとなりました。最終日の演奏会には多くの地域の方々にご来場いただき、よい演奏会にすることができたと思います。
初日に管楽器のメンバーが伺った依田窪南部中学校では、音楽を通して中学生持前の若さを感じるとともに、部員みなさんの音楽にかける熱い情熱を感じることができ、私たちの音楽への姿勢に良い刺激となりました。また、弦楽のメンバーが伺った老人ホームでは施設利用者の方には予定を変えてまで受け入れていただき、皆さんに弦楽の響きを味わっていただきました。
2日目の「信州せいしゅん村」主催の「ほっとステイ」に参加しました。ここでは武石地域の各家庭に入り、間引きや収穫作業のお手伝いをさせていただきました。そのお手伝いを通して、農村の人々の温かさに触れると同時に、「自然に触れる」という言葉通りの体験をすることができました。
そして最終日に行った演奏会「里の秋コンサート」には多くの方々に足を運んでいただき、私たちとしてもとても満足する演奏会をすることができました。来年、2009年にも同様の企画を武石地域で行わせていただく予定です。今回で得られた反省を活かし、さらに良い交流を、良い演奏会を届けられるよう努力していきたいと思っています。
このような体験に加え、3日間という短い日数でしたが武石地域で暮らすことで、農村の雰囲気や自然、人の温かさ、独特のゆったりとした時間の流れを満喫することができました。
私的なことですが、ユーゲントのメンバーを武石に連れていかれたことをとてもうれしく思っています。都会の生活をしているメンバーに、私の大好きな武石の人の温かさや自然の恵みを肌で味わってもらうことができたと思います。参加者の一人が「こんなゆったりとしたところに住みたい。」と言ってくれたので、田舎の良さ、武石の良さを味わってもらえたと同時に、メンバーにとっては癒しの時間を過ごすことができたのだと思います。そして、私たちが楽しむだけではなく、本来の目的であった武石の皆さんにオーケストラの音楽を届けることができたと思います。これを機会に武石での文化の意識向上と村おこしの一環となっていただけたら幸いです。
最後になりましたが、今回のプロジェクト実行に際しお世話になった、「信州せいしゅん村」むらおさの小林さんをはじめとする武石地域の皆さんに感謝の意を表し、「農村プロジェクト2008 in武石」の報告とさせていただきます。
農村プロジェクトの詳しい様子は写真館にアップされているのでそちらをご覧ください。
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第1回農村プロジェクト@武石参加した団員からは「とにかく楽しかった!またやりたい!」という感想が多く寄せられています。「音楽を与える側、与えられる側」という一方的な関係ではなくプロジェクトに関わった全ての人間が、お互いに様々な経験や楽しさを共有できる「幸福な関係」を築くことができたという事実こそが、今回の一番の収穫だったのではないでしょうか。
初めての試みが大成功に終わったことを本当に嬉しく思います。このプロジェクトを実現するに当たり協力していただいた全ての皆さんに感謝の意を表します、本当にありがとうございました。
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