第5回定期演奏会のプログラムが出揃いました。
モーツァルト/交響曲第35番 ニ長調 K.385《ハフナー》
R.シュトラウス/オーボエ協奏曲 ニ長調 AV.144
ブラームス/交響曲第2番 ニ長調 Op.73
ご覧の通り、今回は全て「ニ長調(D-Dur)」の作品を揃えました。ニ長調は全ての調性の中でも最も華やかで明るい響きが得られる調として知られています、楽典的知識がない方でも「ベートーヴェンの第九の歓喜の歌がニ長調です」といえばそのキャラクターがすぐにお分かりいただけるかと思います。
前プロではモーツァルトのハフナーに挑戦いたします、ユーゲントの定期演奏会では初モーツァルトです。ベーレンライター版を採用し、ダイナミクスだけに頼らないモーツァルトの「1つの感覚(=洒落)」の表現を目指します。どちらかというと鳴り物に定評のあったユーゲントの新しい「引き出し」をお楽しみいただければと思います。
そして今回の聴き所はなんと言っても中プロのオーボエ協奏曲です、第1回定期演奏会から当団オーボエ奏者として活躍していた
鷹栖美恵子(08年第25回日本管打楽器コンクールオーボエ部門1位)をソリストに迎えてお送りします。
この協奏曲は晩年モーツァルトを勉強し直していたリヒャルトが書いた作品で、彼の作品としては非常に古典的な作風となっております。モーツァルトと並べて聴く機会は滅多にないので、面白い体験が出来るのではないかとと思います。
メインは第1回演奏会でブラームスの第1交響曲のタクトを取った河地先生を再び迎えてのブラームスの第2交響曲です。そういう意味では「原点回帰」のような意味合いのある演奏といっていいかもしれません。思えばこのオーケストラの始まりはブラームスでした、ユーゲントの「今まで」と「これから」を見据えたブラームスをお楽しみください。
そんなわけでユーゲントの第5回を記念するに相応しいプログラムとなりました。お客様を非日常の世界へいざない楽しませるような演奏が出来るように団員一同頑張って参ります。
今年も当団のチェロ奏者を務めていたデザイナーの小池氏による定期演奏会のチラシが完成しましたので、この場を借りてご紹介したいと思います。

今回はニ長調の明るいキャラクターの象徴として「黄色」を基調にしました。そんな中で頬杖を突く女性はニ長調の持つ単に明るいだけではない、胸騒ぎ、好戦的な態度、扇情的な一面、など様々な要素を示唆しています。同時に赤い服はリヒャルト・シュトラウスの協奏曲の中に垣間見えるエロティックな情感であったり、ブラームスの2楽章に描かれる「不安」が込められています。
まもなく演奏会の挟み込みなどで配布される予定ですので、黄色いチラシを見かけたら是非お手にとってみてください。
by taxi
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