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ユーゲント日誌


【特集】マラ9を聴こう 第1回「終楽章から聴いてみよう」 - 2014年03月08日
第8回定期演奏会で演奏するマーラーの交響曲第9番(以下「マラ9」)はマーラーの最高傑作といっても過言ではない作品であり、クラシック音楽ファンの中では非常に絶大な人気を誇る作品ですが、今回のユーゲントフィルの演奏会で初めて聴くという方も大勢いらっしゃると思います。そんな方のためにマラ9について書いていきたいと思います。

とはいえ、もちろん音楽は「聴くもの」です。ここにマニアックな知識や楽典用語をダラダラ書き連ねてドヤ顔しても仕方ないので、ゆるーい文章と共にYouTubeの動画を毎回1つ紹介していきたいと思います。全部で4回を予定していますので最後までお付き合いいただければと思います。

さて、この第9交響曲が完成したのは1909年。マーラーは49歳でした。1911年に50歳で敗血症で亡くなっており、交響曲第10番は未完成に終わっているので、実質的にマーラーの遺作となった作品です。演奏時間は約1時間半、その楽章ごとの内訳は以下のようになっています。

[参考] マラ9の演奏時間
・第1楽章: 約30分
・第2楽章: 約17分
・第3楽章: 約13分
・第4楽章: 約30分

ちょうど映画1本観るくらいの時間」といえばなんとなく納得できる時間ですが、お忙しい毎日を過ごしている皆様にとっては1時間半ずっと音楽だけを聴き続けるというというのはなかなか難しいかと思います。(熱狂的ファンなら別ですが・・・)

そこで私が提案したいのは、まず第4楽章のアダージョだけを聴いてみること。終楽章(第4楽章)のアダージョが全曲の白眉であることは、演奏家にとっても聴衆にとっても異論のないところでしょう。余談ですが私は高校時代、部屋を暗くして独りでこの終楽章を爆音で聴くのが好きでした。(黒歴史)

マーラーの緩徐楽章といえば映画「ヴェニスに死す」などでも使われている交響曲第5番のアダージェットが最も有名でしょう。マラ5のアダージェットは非常に甘美な印象が強いですが、このアダージョは生と死の葛藤で悶え苦しむような印象がより強くなっていると思います。

というわけで、今日はエッションバッハによる濃厚な演奏をご紹介したいと思います。ちょうど第4楽章の前半のみ(13分)となっておりますのでぜひ聴いてみてください。

◆マーラー 交響曲第9番 第4楽章 (抜粋)
エッションバッハ指揮/パリ管弦楽団






【特集】マラ9を聴こう(全6回)
・第1回「終楽章から聴いてみよう
・第2回「沈黙のすすめ
・第3回「思い出は甘美で残酷である
・第4回「人は社会に踊らされ
・第5回「前略、大嫌いな貴方へ
・第6回「マーラーは人間である
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2014/03/08 06:49 | コメント(0)






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